柴田優呼 @ academic journalism

アカデミック・ジャーナリストの柴田優呼が、時事問題などについて語ります。

『なぜ君は総理大臣になれないのか』は教育映画だった

書籍化された、大島新+『なぜ君』取材班『なぜ君は総理大臣になれないのか』(日本評論社、2021年) を読んだ。同名のドキュメンタリー映画の全文書き起こしと、大島新監督の対談や複数の解説記事がついている本だ。 実はまだ映画は、見ていない。映像が伝え…

「やめる」権力、トランプが体現する民主主義の危機

北朝鮮が履行する非核化の行程も明らかでなく、同盟国の日韓との事前協議もないまま、寝耳に水で、米韓軍事演習中止を決めたトランプ大統領。就任以来、パリ協定離脱、NATOの疑問視、エルサレムへの米大使館移転、鉄鋼アルミ関税発動、イラン核合意破棄、G7…

米朝会談、トランプ等身大外交の行き着く先は

二転三転したあげく、米朝会談が明日、6月12日に開かれるが、いまだにトランプ大統領と金正恩委員長の間で何が話されるのか、米国メディアも外交専門家も、誰もわからない。 ウォール・ストリート・ジャーナルは、ポンペオ国務長官のNHKのインタビューをもと…

中国が拉致問題への協力に同意したのは前進

既に、とうの昔の出来事のように思えるが、今年4月17日安倍晋三首相が訪米し、トランプ大統領と会談した。 どうやってトランプ氏に、拉致問題を米朝会談で取り上げてもらうか、が会談の焦点の一つのように言われていた。 つまり、拉致問題はトランプ頼み。 …

福田財務省事務次官のセクハラ発言とMeToo運動

辞任してなお、福田淳一財務省事務次官は、テレビ朝日の女性記者に対するセクハラを否定している。公表された会話の録音は「一部でしかない」と主張する。 だが一部しか明らかになっていなくても、公表部分を分析するだけでも、たくさんのことがわかる。 今…