柴田優呼 @ academic journalism

アカデミック・ジャーナリストの柴田優呼が、時事問題などについて語ります。

日本政治

チャームと極端と運命論の『本当に君は総理大臣になれないのか』

小川淳也、中原一歩『本当に君は総理大臣になれないのか』(講談社現代新書、2021年) を読んだ。これで最近出た「小川淳也本」はあらかた制覇したことになる。 対談形式の和田靜香、小川淳也 (取材協力)『時給はいつも最低賃金、これって私のせいですか? 国会…

政治家を自分のために使うススメ

大井赤亥 (あかい) 『武器としての政治思想——リベラル・左派ポピュリズム・公正なグローバリズム』(青土社、2021年)を読んだ。野党の衆院選立候補予定者の書いた本だが、政治的スローガンや政策のてんこもりではなく、90年代以降 (つまり冷戦崩壊以降、日本…

人生訓にもなる『こんな政権なら乗れる』

政権交代に必要なこと、それは野党がちゃんと政権を運営してくれるという信頼感を、有権者が持てるかどうか。中島岳志・保坂展人『こんな政権なら乗れる』(朝日新書、2021年) はそう説く。 では、その政権運営能力とは何か。それはプラクティカル・ナレッジ …

『なぜ君は総理大臣になれないのか』は教育映画だった

書籍化された、大島新+『なぜ君』取材班『なぜ君は総理大臣になれないのか』(日本評論社、2021年) を読んだ。同名のドキュメンタリー映画の全文書き起こしと、大島新監督の対談や複数の解説記事がついている本だ。 実はまだ映画は、見ていない。映像が伝え…